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若女将は見た! ~湯煙に浮かぶ夕闇の炎~
先日はムクさんがGMのカオスフレア(注1)でした。
タイトルからわかるように、今回はギャグに偏ったシナリオでした。
終わってから考えると、色々と思うところはあったのですが、セッション中は心の底から笑って楽しかったので、こいつはGMに一本とられたな、という気分です。

参加者は3人。






PC1(注2)は、ミリティア/宇宙怪獣の聖戦士、武田春。
今回の舞台、温泉宿「墨の湯」従業員の彼は、若女将のりんさんに恋慕の情を抱いています。
にも関わらず、整備班やアニマなど女性に囲まれている金持ちのボンボンです。

PC2は、顕現者で星詠みの金田一十百(きんだいち とも)。
リオフレード魔法学園の探偵部に所属する女子高生です。
リオフレード魔法学園の修学旅行で墨の湯にやってきました。

PC3は、仙人/リアリティハッカーのOSEN・G。
75歳のお爺ちゃん執行者です。
各地の温泉を調査する天命を受けて、今回は墨の湯に来ています。

こんな面子が活躍するあらすじはこちら。

露天風呂が売りの墨の湯。
しかし、リオフレード魔法学園の修学旅行の一団が到着したあと猛吹雪になってしまい、観光はおろか露天風呂に入ることもできなくなってしまいました。
そんな中、春が仕事、十百はロビーで軟派な先輩(注3)をあしらいつつ暇潰し、Gさんはロビーで怪しげな女子生徒と話していました。
女子生徒が水晶玉を覗きながら「これから悲劇が起きるわぁ」と言った直後、引率だったオリオン先生と若女将のりんの悲鳴が!

春「りんさん!」
十百「やっと事件ね!」
G「なにがあったんじゃ」

三者三様のリアクションをしつつ、悲鳴の下に駆け付ける一行。
現場保存を優先しようとする十百の努力も空しく散り、一行は部屋になだれこみます。
そこには、生気のない顔で倒れるオリオン先生と、気絶しているりんさんがいました。
Gさんが素早くオリオン先生の脈拍を確認します。

G「む、脈がない」
十百「いや、オリオン先生グレズだから元から脈ないし……とそんなことより、りんさん、あなたはなぜここに?」

心なしか生き生きとした表情でりんさんを糾弾する十百と、それを必死に否定する春(注4)。
しかし、その場は風紀委員がしゃしゃり出てきてりんさんを取り調べするために軟禁することになりました。

PCたちは一端別れましたが、りんさんを助けたい春、事件を解決するにはりんさんに聞き込みがしたい十百は合流します。
二人で風紀委員をぶちのめそうかと相談していると、オープニングでオリオン先生の悲劇を予見した少女が現れます。
彼女の名はマリーベル。
リオフレード魔法学園のオカルト研究会の会員で、探偵部の十百とは犬猿の仲です。
そんな彼女が「これから犯人を呼び出すわぁ」とロビーで怪しげな儀式を始めました。
すると火の玉が現れ、鹿の首の剥製に憑依して襲ってきました。
戦闘開始! とばかりに春と十百が構えた瞬間、強烈な槍の一撃が鹿の頭を貫きます。
それはマリーベルに呼ばれていたGさんでした。

火の玉が出てきたのを見ていた風紀委員が、りんさんは犯人ではないと報告し、りんさんは解放されます。
早速PCたちはりんさんに話を聞きます。
まとめると以下のような感じ。

・天気についてオリオン先生と話に行ったら、部屋の中から悲鳴がしたので慌てて入った。倒れているオリオン先生を見て気を失った。
・この宿は昔戦場だった場所に建っている。
・定期的に有名な巫女さんにお祓いをしてもらっているが、昨今のダスク騒ぎで少し来るのが遅れている。
・今起きている吹雪は自然では考えられない。

その話を聞き、ピンときた十百は「次は親玉を呼び出すわ」と部屋に戻っていたマリーベルの下へと走ります。

マリーベル「あらぁ? どうしたのかしらぁ?」
十百「最初からおかしいとは思っていたのよ。わたしたちがここに来るまでは天気がよかったのに、来てから猛吹雪になったこと。それに、証拠なんてないのに、あの火の玉が犯人だって最初に言ったのはあなただった」
十百はびしっとマリーベルを指差します。
十百「今回の事件、幽霊を操って事件を起こしていた犯人はあなたよ!」
マリーベル「……残念だけど違うわよぅ。大体あなたの好きな物的証拠はあるのかしらぁ?」
十百「む……今、あなたが変な儀式ででっかいのを呼ぼうとしてるのが証拠よ!」
マリーベル「呼べば、わたしが犯人じゃないこともわかるわぁ。見てて。これから、親玉を呼び出すわぁ」
十百「ちょっと待ちなさい。呼び出して、どうする気なの?」
マリーベル「??」
十百「さっきの鹿みたいに、暴れだしたらどうするの?」
マリーベル「あ~」

今気付いたみたいな顔をするマリーベルをどつきながら、今回の主要人物を集めて儀式をさせます。
出てきた悪霊に聞くと、自白してくれたのでそいつを倒しておしまいでした。


タイトルと探偵部だっていうハンドアウトから、もしかしてきちんとしたトリックのあるミステリシナリオなのかなと思ってキャラメイクや前半のキャラロールをしていましたが、途中からどうも「犯人はこの中にいる!」とは言えなくなってきたのでまともな推理は諦めて、間違った方向にわざとつきぬけることにしました。
やっぱり魔法がある世界でトリックはないよな~(笑)。
そんなわけで、早とちり気味にマリーベルを告発したら、クライマックスに突入してびっくり。
もう一捻りあるかと思ってた。
でも、たまにはこういうネジが一本抜けてる女キャラもいいな。
……昔同じことを言ったような気がするな(苦笑)。

んでまあ終わってから考えると、ミドル頭での風紀委員による介入、ミドル中盤でのマリーベルの登場、その後のりんさん解放、クライマックス直前での敵の自白などかなり誘導が強引な部分がありました。
これはもう誘導というより牽引だなっていうぐらい。
しかし、見てわかるように全てNPCの発言や思考の結果なので、「そういうキャラなんだろうなぁ」と自分は納得してしまう。
それに加えて、「今回はギャグシナリオです」という宣言がNPCのご都合主義的な行動の免罪符になってる感じ。
その上、久々にPLをやるらしく、迷惑なぐらいはしゃいでたTSさんの愉快なキャラロールと、GMの力の入ったマリーベルの電波らしさがツボにはまったせいで、始終笑っていた気がする。
そんなわけで、今回はセッション中は笑っていて強引さに気付かず、気付いても納得できる工夫がされていたので、楽しかった楽しかった。

自分はどうもギャグシナリオ作るの苦手なんだよな~。
少し前の「ノーズからフラワーなダンサー」といい、今回の「電波オカルト少女」といい、可笑しなキャラを出せば笑いはとれるが、それをシナリオの屋台骨にするか否か。
……全体がギャグじゃなくても、NPCが1人ギャグなだけでもいいのかなぁ?
でもなー、印象強いNPCってそれだけでセッションの雰囲気持ってくからなぁ。
悩むところだわ。




(注1)カオスフレア:異界戦記カオスフレア。
詳しくは以前の脚注参照

(注2)PC1:このPC番号、本当は十百がPC1で、春がPC2で、GさんはPC4であった。
PLのやる気とGMの許可があったので、PC番号の入れ替えということに。
ちなみに、消えたPC3は引率の先生でした。

(注3)軟派な先輩:公式NPCの今川義元である。
春の自己紹介のときに、初期パスであることが紹介されたが、何をとち狂ったか、春が「今川は、十百ちゃんを口説いたりしてるんじゃないでしょうか」とかのたまったせいで、今川は十百にくっついて動くことに。
普段なら断るが、面白くなりそうなら受けてたつぜ!(笑)
結局、探偵を目指す十百にこきつかわれ、助手みたいになってました。

(注4)否定する春:十百「じゃあ、りんさんが犯人じゃない証拠があるっていうの?」
春「あんな美人が犯人なわけないじゃないか!」
十百「わかってないわね、こういう事件の場合、犯人は美人かイケメンだと相場は決まってるのよ!」

2人とも言ってることがおかしいのは仕様である(笑)。
このときだけじゃなく、全体的にこんな感じ。

by phirosu2 | 2008-03-12 13:13 | カオスフレア | Comments(0)
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