今日はグリフさんのDX2(注1)でした。 月一のTRPG団の例会です。 成人式前のせいか集まりが悪く、1卓しか立ちませんでした。 本来なら自分が2卓目の担当GMだったのですが、そんなわけで自分の卓は立たずにDX卓に参加。 しかし、今まで最低でも2卓は立っていたので、DXの準備は全くしてませんでした(苦笑)。 ルールブックも持ってないし、今までのレコードシート(注2)も全部置いてきていたので……経験点が少し許されている環境なのに、初期作成キャラに(涙)。 それでも、まあ、なんだかんだ楽しめたのでよかったです。 今回のDXは普段と少し違います。 遠未来の宇宙を舞台としたTFT(注3)(何の略かは忘れた)という追加ステージ。 PCがロボットになることができたり、敵にイーターという特殊なジャームが登場したりと雰囲気がずいぶんと違います。 参加したのは4人。 ……すごい面子ですよ。 PC1はフィロス。 誰にも勝てないが、誰にも負けない。 記憶力はなくてもノリと勢いで薀蓄を語る、喋り師フィロスでございます。 PC2はソウさん。 凝った設定を作らせたら右に出るものはいない。 基本ギアは熱血純情少年、トップギアは不思議系少女という巧みなロールを使い分ける新進気鋭のPL! 今日はどんな動きを見せてくれるのか?! 主な出演作品は ゆうやけこやけの兎のヒロや カオスフレアの執行者のヒュウ&アガーなど。 PC3はゴブリンさん。 数多の卓を笑いと怒号の渦に包んできた、危険度ナンバーワン。 同時に、初見のシステムの最強コンボを一瞬で見抜く脅威のデータ感覚を持ち合わせる。 どう動いても卓のイニシアチブを握ることの多いキーマン。 彼がいる卓では何かが起こる! 主な出演作品は サタスペのGMや カオスフレアの星詠みのファランなど。 PC4はTSさん。 もう、自分の日記を読んでいる人には説明不要でしょう。 様々なシステムを広める起点となり、そのモチベーションはTRPG団というサークルまで立ち上げてしまう。 特にその七色のロールは見るものを時に圧倒し、時に魅了する。 癖のあるロールからプレーンなロールまで、天然すぎるのが玉に瑕? いいえ、それは個性です! 味なんです! さあ、今日は何色のロールを魅せてくれるのか?! 主な出演作品は、最近のもので言うなら、 NW2のキャンペーンGMや ALGのフォックステイル、有奈ちゃんなど多数。 ……彼もそこそこPLやってるはずなんだけど、最近はなるべく卓一緒にならないようにしてるから、全然TSさんがPLのやってる日記がないなぁ(笑)。 こんなTRPG団の精鋭がたまたま集まったセッション。 それぞれが担当したキャラはこいつらだ! PC1、担当フィロス。 ブラムストーカー(注4)のピュアブリード(注5)。 シャーリー=バートン、20歳女。 Dロイス(注6)で吸血鬼をとり、抱擁や不死不滅などフレーバーで固めたPC。 赤き剣とブラッドバーンで低コストでコンスタントにダメージをたたき出す。 必殺技として、通常はPCのとらないヴァイタルアップ→赤き剣というコンボがある。 ……使わなかったけど。 ジミーという同僚と一緒にこの船にフライトアテンダントとして乗り込み、ちょっといい雰囲気になる。 ツンデレだとかヤンデレだとか色々言われたが、本人はいたって真面目な純情乙女だった(はず)。 セッションを締めた最後の台詞が「ジミー、本当は大好きだったよ」というだけで、純情さ加減がわかるだろう。 PC2、担当ソウ。 ソラリス(注7)のピュアブリード。 ミヤカワ=ヒメノ、9歳女。 社会12(注8)という脅威の9歳児。 自分がまだオーヴァードであるという自覚がない。 絶対の恐怖から色々組み合わせて、他人の心にダメージを与えるが、それを無意識にやっているという恐怖の9歳児。 今回の舞台である試験飛行中のロケット、アルゴー号(注9)に、好奇心からもぐりこんで密航していたが、子供であるがゆえに最後までばれなかったつわもの。 PC3、担当ゴブリン。 ブラックドッグ/エグザイル(注10)。 エディ=ゲレロ、28歳男。 →ユウ、16歳女。 →ミステリオ、20代男。 バリアクラッカーを混ぜてなぐったり、解放の雷で支援したりと結構なんでもできる。 侵食率さえ気にしなければ、だが。 その本性は28歳のメキシカンなおっさんだが、同僚のカツヤを「面白いから」という理由で騙すため、擬態の仮面を使って16歳のユウという少女やミステリオという男に扮する。 本性を表すと、ホッケー仮面をかぶり、両手に電気びりびりのチェーンソーを持って切りかかる、見たままそのままの化け物となる(注11)。 最寄の宇宙港の保安員。 近くでSOSを出したアルゴー号を調査に来た。 PC4、担当TS。 サラマンダー/バロール(注12)。 トキハ=カツヤ、19歳男。 Dロイス「コールドスリープ」からDロイス「オーパーツ」へとつなげるテクニカルなDロイスコンボでパワードスーツを獲得。 装甲値とダイスボーナスを生かしてカバーキャラに。 必殺技の氷壁は、パーティのピンチを幾度となく救った。 PC3と同じく、保安員。 同僚の女の子(ユウ16歳)にちょっとどきどきしながらも、怪しげなゴーストシップの調査に来た勇敢な若者。 こんな濃い面子が活躍したあらすじはこ~んな感じ。 宇宙船アルゴー号は、新開発の「何か」を積んで試験飛行をしていた。 その中で、従業員のシャーリーと密航者のヒメノはいた。 宇宙空間を飛行中、その途中にデブリと衝突してしまい、航行不能に陥る。 その衝撃でPC2人が気を失っている間に、なんと船員とお客さんたちは全員、服だけを残して消えてしまう! 残ったのは、PC2人と、シャーリーの同僚のジミーだけ。 と、そこへSOS信号を受け付けた保安員の2人が到着。 突然現れたイーターに驚いて一端逃げたりしつつも、無事合流して船内を調べる。 そしてわかったことは ・船内のコンピューターは何者かに支配されていて、今5人は閉じ込められていること。 ・アルゴー号の機関部は、謎のエネルギーを放つ鉱物でできていること。 ・外との連絡を遮断している毒電波は、どうもその機関部付近から出ていること。 などが明らかになりました。 っていうか、みんなそれぞれ自分の好きなように演出して遊んでるから、GMが「まだまだこれ最初っすよ」って言ってる雑魚3体を倒しただけで侵食率90%オーバー(注13)の人がいるとか。 そこから先は慎重に、PLレベルで協力しながら侵食率が低い人だけで上手くシーンを回すことによってなんとかしのげました。 そして、最下層の機関部の扉を開けると、なんと一緒にいたジミーの皮を破って影の塊のようなイーター(注14)が現れます。 イーター「ふふふ、この機関部のエネルギーを食べたかったんだよ」 シャーリー「ジミーはどうしたの?」 イーター「ん? ああ、お前たち以外の船員はみなおいしくいただいたよ。ここへの扉が開けば、もうお前たちにも用はない。食べてやろう!」 シャーリー「……さあ? 食べられるのはどちらかしらね?」 ということで戦闘開始です。 っていうか、他のみんながばりばり組み合わせて侵食率上がっていく中、シャーリーは1回5しか使わないし、なぜか敵とエンゲージしたら狙われなくなってしまったので、死ぬこともなく侵食率が増加しない(苦笑)。 支援を受けながら、自らの血で作り出した剣でばっさばっさと斬り続けたら、やがて倒れました。 いやもう、とどめだけはさしたけど、ダイス目は全然回ってないし、他の3人が頑張ってくれなきゃ間違いなく死んでたので、やっぱ経験点0はきついなぁと。 ……え? 珍妙なスキルとり(注15)したほうがまずいって? いやでもだって、強いと思ったんだもん~。 9歳児はUGNにスカウトされ、保安員2人はいつもの仕事に戻り、仲間を失ったシャーリーは、かつて自分を吸血鬼にした男に励まされ、もっと強くなることを誓います。 星に近い丘で、小さく土を盛り、そこにジミーの名札を立て、小さな墓を作って、立ち去り際に 「ジミー、本当は大好きだったよ」 という台詞を言っておしまいでございます。 うん、やっぱグリフさんのセッションは中身は単純だ。 特に凝ったギミックもないし、BOSSも今回はHPが多かっただけで不思議なことはしてこなかったし。 ゴブリンさん曰く「彼のマスタリングは柔らかい。リアクションがソフト」らしい。 まあ、軽くPLを野放しにする感はあるんだけどね。 ぎりぎりのところでPLが詰まると手を差し伸べるタイミングを心得てるのがグリフさんのすごいところだ。 なんかこー、今回のセッションは「船頭多くして船山登る」という雰囲気だった。 多分、一人一人は色んな卓に行って、上手いといえるレベルの行動をできるはずな連中が4人も5人も集まって、ろくに相談もせずに好き勝手すると、ミドル前半みたいに一気に登場侵食率ばかり増えて情報も出ずに敵も殺せないってことになる。 だがここからすごいのがこの面子。 リソースが少ないと思いきや、あっという間にゲームへの取り組み方を切り替えて、うまく調節しながらきちんとゲームを攻略していく。 もちろん、切り替えるといっても、その前の雰囲気をがらりっと変えるわけではなく、きちんとロールとか馬鹿話などをしながらゲーム的展開も進められるってのはすごい才能を持った連中だと思う。 ぐっとくるロールがあった。 ここには載せられないような馬鹿なネタ話もあった。 みんなに見せたいような、綺麗なコンボの見本があった。 記録しておきたいような、感動のダイス目が出た。 みんなそれぞれが持つ持ち味をぐぐぐっと出した結果、俯瞰してみるとモザイクで何が楽しかったのかよくわからないが、とにかく一瞬一瞬が面白かったセッションというのは珍しい。 最近のNW2キャンペーンが「GMとPLが協力して描かれた美しい物語」だとしたら、今回のゲームは「GM、PLの持ち味を引き出したセッション」のようなイメージ? なんとなく「これぞTRPG!」っていう空気を感じた気がする。 なかなか貴重な経験だったなぁ。 (注1)DX2:ダブルクロス2ndエディション。 レネゲイドウイルスという謎のウイルスに感染し、火や雷を操ったり、肉体能力が飛躍的に向上するなどの特殊能力に目覚めてしまったもの「オーバード」の葛藤と戦いを描くTRPG。 基本的に世界観は現代。 (注2)レコードシート:DX2を始めとするFEARのゲームは、PCではなくPLに経験点が渡される。 それを記録するのがレコードシート。 PCを成長させたいときは、担当のGMの許可を得て、レコードシートから経験点を支払うことでPCに経験点をわたし、成長させることができる。 つまり、レコードシートを忘れると何回セッションしてようが「所持経験点0点」なのだ。 (注3)TFT:サプリメント「アウトランド」かなんかで追加されたステージ。 基本的に現代を舞台とするDX2だが、アウトランドで遠未来宇宙、平安時代、ファンタジー世界、第二次大戦中など様々な世界を背景とした舞台で遊ぶ設定が追加された。 (注4)ブラムストーカー:血液を自在に操る特殊能力分類。 オーバードの持つことのできる特殊能力の分類は「シンドローム」と呼ばれ、12種類ある。 (注5)ピュアブリード:基本的に、一人のオーバードは2つまでのシンドロームを持つ。 それを雑種=クロスブリードと呼ぶ。 それに対して、一つしかシンドロームを持たないものを純種=ピュアブリードと呼ぶ。 クロスブリードに比べてできることは限られるが、効果が強くなりやすい。 (注6)Dロイス:PCに劇的なパワーアップを与えてくれる追加要素。 細かいことは面倒なので割愛。 ちなみに、特殊能力名もたくさん書いてあるが、「わかってる人向け」の解説なので、特に脚注には記載しない。 (注7)ソラリス:体内で様々な化学物質を合成して散布することのできるシンドローム。 (注8)社会12:社会は交渉や情報収集、道具の調達などに使えるステータス。 しかし、普通に作ってたら10もいかない。 ヒメノちゃんは一体どんな魔法を使ったんだか(笑)。 (注9)アルゴー号:セッション中、「やまと」だの「タイタニック」だのと様々に名前が間違われ、終盤までその名前はまともに覚えられることがなかった。 (注10)ブラックドッグ/エグザイル:ブラックドッグは電気を操るシンドローム。 エグザイルは自身の肉体を伸縮させたり、変形させることが得意なシンドローム。 擬態の仮面ってのは、顔を変形させて他人になりすます能力のこと。 (注11)化け物となる:ゲーム中、BOSSがその正体を現した瞬間に、PCたちの背後でゲレロも正体を現した。 一瞬、BOSSが2体いたのかと思った(笑)。 (注12)サラマンダー/バロール:サラマンダーは熱を操って炎や氷を操るシンドローム。 バロールは重力を操るシンドローム。 (注13)侵食率90%オーバー:侵食率とは、レネゲイドウイルスにどれぐらい体が侵食されているかを示す度合い。 ゲーム終了時に侵食率が100%を超えているとジャームと呼ばれる化け物になってしまう。 ミドルの前半で90%は明らかにいきすぎ(笑)。 (注14)イーター:TFT専用の敵。ジャームみたいなものだと思っていいらしい。誰かが「ジャームになった宇宙人だ」とか言ってた。 (注15)珍妙なスキルとり:わかる人向けになってしまうが、初期キャラで7つのエフェクトを取得したが、そのうち4つに「要○○%」と書いてある。 内訳は、要80%1つ、要100%2つ、要120%1つ。 ……阿呆と蔑まれてもしかたのないスキルとりである。
by phirosu2
| 2008-01-15 00:57
| DX2
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