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ゲームバランスについて
最近、いくつかのケースにおいて「ゲームのバランス」について考えることがあったので、少々まとまっていないが、文章として残し、備忘録としたいと思う。
そんなわけで自分用文章なので今回脚注はなし。
(今まで他人用文章だったの? という突っ込みはしないでね♪)







ケース1
TSさんがGMのナイトウィザード2キャンペーン。
第3話であり、PCたちもレベル3に成長している。
セッション直前、キャラの成長などしながらGMとの会話。
GM「お~、9レベルってけっこう強いなぁ」
フィロス「ちょ、9レベルのエネミーなんて見てんなよ。まだ用ないだろ」
GM「何言ってるんですか。3レベルが3人だから、合計すれば9ですよ?」
フィロス「単純に合計すんなよ」
GM「アリアンだったら3レベル3人で9レベル相手なら楽勝じゃないですか」
響ちゃんの中の人「NWは9レベルから上は別次元ですよ」
フィロス「アリアンと一緒にすな~!」


ケース2
魔獣戦線で水無月さんがGM。
PLの演出傾向が非常に高いセッション終了後。
水無月さんのお言葉。
「絶対に時間が足りなくなると思って、重要な部分は箇条書きで用意していたりしたんですが、効果はあったのかなあ? 」

出展は違うが、水無月さんのお言葉
黒さん「でも今回は、普段よりも大分情報少なかったですよね」
水無月さん「そりゃあねえ、どう見積もってもロールが凄いことになることわかってたし」


さて、考察を始める前に、少し言葉の定義をしておこうと思う。
ゲームのバランスと一言に言っても多岐にわたる。
ここでは「PL側のリソース供出の度合い」をバランスと表現したいと思う。
「リソース供出」といってもまだ何のことかわかりにくそうだ。
具体的に言うなら「HP」「MP」「プラーナ」「力」「時間」などのPL側が保持していて、ゲーム攻略を有利にするために消費するもののことである。

このリソース供出の度合いは決して一定ではない。
GMがゲームの難易度を難しくすれば、リソースは大量に供出される。
具体的には、エネミーが強ければ、一撃でHPを多く削られるだろうし、倒すためには強力な特殊能力を使わねばならず、MPも消費するだろう。
魔獣戦線の場合は少々特殊だが、魔獣の弱点封印のための情報を得るのが難しければ、PLは時間をかけたり、組み合わせをして力を消費することでその情報を得ようと努力する。
つまり、GMの一存(というと少し強いが)でPL側のリソース供出の度合いは変化するのである。
これを「ゲームのバランス」と定義する。
説明の途中でも使ったが「ゲームの難易度」と言い換えたほうがわかりやすかったかもしれない。


このバランスの取り方、すでに説明したように、GMの一存でなりたっている。
思い切り難しくしてリソース不足に陥らせれば、キャラロストさせることも簡単だろう。
しかしまあ、好きでキャラロストさせるGMはいないと思う。
なら簡単にすればいいかといえば、そうでもない。
かくいうフィロスは仲間内では戦闘の難易度が甘いGMとして知られているのだが、やはり「戦闘に歯ごたえがなかった」「もう一枚ぐらい切り札があると思った」と残念そうにいわれることがある。
PLは、簡単すぎても満足するものではないのである(まあ、他の部分でいくらでも満足感を作り出すことは可能だと思うが、今回はそういう話ではないので隣においておく)。
つまり、求めたいのは「ぎりぎりPLたちが苦労して勝利を勝ち取れるぐらいのバランス」である。

一般のゲームの場合、指標となるのは「レベル」だろう。
ケース1のNW2の場合、総合レベル、クラスレベル、特殊能力のレベル、エネミーのレベルなどなど、その強さを表すために非常に多くのレベルが用意されている。
しかし、ここで問題となるのは違うレベル同士を比べることは『本質的に意味がない』ことだ。
同種のレベルは当然比べられる。
レベル1のエネミーとレベル5のエネミーならレベル5のほうが強いように作られている。
レベル1の特殊能力のレベルを5に上げれば、強くなる。
総合レベル1のPCよりも、総合レベル5のPCはやっぱり強いと言えるだろう。
しかし、総合レベル5のPCと、レベル5のエネミーのどちらが強いかは、レベルだけでは判断できないのである。

これは、当たり前のようでいて、会話の中では頻繁に無視されている。
ケース1のTSさんの発言などはまさにそのとおりなのだ。
「PC側の総合レベル合計が3×3=9だから、レベル9のエネミーと同等の強さ」という発言だけでは「俺の身長って横綱の体重より大きいんだぜ」と言うことぐらい意味がない。
そこに意味を見出すのは、TSさんの発言「アリアンだったら(中略)楽勝じゃないですか」である。
本来無関係で比べられないはずのレベルを経験則により、つなぐことができるのだ。
ちなみに、このときはTSさんも、響ちゃんの中の人も、フィロスもみんな「9レベルのエネミー」も「3レベルのPCでプレイすること」も皆初めてに近い。
NW2の経験がほとんどないためだ。
指標としてはデータとサンプルシナリオぐらいしかないのではないだろうか?
そういうわけで……その日のセッションは非常に苦労した(苦笑)。
少し大げさに言うなら
『TSさんは、アリアンという違うゲームの指標をNW2に適用した結果、ゲームバランスの取り方を間違えた』
というわけだ。
(誤解のないように言っておくと、これは戦闘のバランスどりが少し悪かったというだけである。ゲームの失敗を意味しているわけではない。あと、戦闘を軽視する傾向のあるフィロスのPCがあまりにも戦闘のことを考えない特殊能力構成であったことも一因ではある。戦闘はそんなわけでぐだぐだだったが、それ以外で非常に盛り上げてくれて面白かったのは、当該の日記を読んでいただければわかっていただけるだろう。TSさんはやっぱりすごいGMである)


ケース2を見てみよう。
結論から言うと
『水無月さんはPLの性格傾向を読み取り、うまくバランスをとれた』
のである。
PL3人中2人がロールメイン(フィロスもロールはしないわけじゃないしね~)な方だったので、あらかじめ弱点につながる情報を少なくシンプルにまとめておくことで、PLがキャラロールにリソースを割き、情報収集へのリソースが少ないとしてもなんとかなるようにバランスをとったのだと考えられる。

さて、ここで論じたいのは決して「TSさんよりも水無月さんのほうがマスタリングが上手い」というわけではない。
重要なのは
『そのシステムにどれぐらい慣れているか』
ではないかと考えられるのである。
NW2について、TSさんは今回のキャンペーンが初GMだと聞いている。
対して、魔獣戦線は水無月さんご本人が作成されたゲームである上、もう8年もゲームしている。
それぞれのシステムに対する熟練度には大きな差がある。

そこから考えたいことは、
『熟練度が低いゲームでも、バランスを上手くとれる方法』
である。
これは、多くのシステムはマスタリングの指針として書いてあったり、サンプルシナリオを添付することで、参考にできるようにしている。
しかし、もっと直接的にシステマチックに動的にPLたちの動きにあわせてバランスを調整するようなシステムは組めないだろうか?

と思ったのも、セッション中(特に戦闘フェイズ)に水無月さんの出す弱点のヒントが非常に絶妙な匙加減に見えるわけなのだ。
魔獣戦線のPL、PCは非常に多い。
自ら率先して弱点を探索し、積極的に封印を行うPL、PCもいれば、
弱点なんて探索する能力も、その気もなく、戦闘中もどちらかというと演出に傾倒するPL、PCもいる。
そのどちらが相手でも、(たま~にはずして全滅したり、裏技まで完封されたりしてるけど)ほぼ同じバランスを保っている。
これはつまり、水無月さんがセッション中(参加者決定からセッション終了までの間)常にPL、PCの動向にあわせてバランスを修正し続けている結果だと自分は考える。

少し脱線するが、魔獣戦線ではない場合の「バランス調整」について考えてみよう。
魔獣戦線においては「弱点のヒントの出し具合」がバランス調整の仕方につながる。
しかし、多くの場合、TRPGのバランス調整は「BOSSの強さの調整」だろう。
それは、攻撃や防御に関わるパラメータの変更だったり、最大HPの調整だったりする。
特に、戦闘中にBOSSの残りHPをいじることは、物議をかもし出すほどよくあるバランス調整であると言える。

余談だが、フィロスは戦闘軽視の傾向もあるので、BOSSの戦闘中のパラメータ変更は容認派である。
それによってドラマチックな戦闘になるなら、それでいいではないか、という感じ。
といってももちろん自身がしょっちゅうやっているわけではない。
多少は窮地に追い込んだほうがPLは奮起して、こちらの考えもしない奇策や妙策で対抗してくるので、それを見るのは非常に面白いからだ。
そういう努力をし尽くした結果、どうしてもダイス目が悪くてセッションが失敗してしまいそうなときは、『ゲームを裁定する神様役がダイス運ごときに負けてどうする』とばかりに少しだけ、ダイス目が悪かった分ぐらいは減らすこともある。

閑話休題。
魔獣戦線の場合、戦闘中の弱点のヒントの出し方は一定ではない。
ピンチになればたくさん出て、ピンチでないときは、やはり絞られているように感じる。
やはり、ここにも水無月さんの、慣れ親しんだ魔獣戦線というシステムの妙を感じる。


さて、ここまでの話を少しまとめてみよう。
『魔獣戦線では、熟練度の高い水無月さんがGMをやることで、柔軟にバランスをとれる』
『熟練度がないシステムの場合、バランスをとるのはGMに委ねられ、簡単ではない』
『多くの場合、バランスをとるためにシステム(デザイナー)側が提供しているのは、指針やサンプルの提示である』
『上手いGMは、常に柔軟にバランス調整をし続ける』
これらから考えたい目的は
『動的に、システマチックにバランスを調整するシステム』
が欲しいわけだ。
解説するなら
『動的に』→ゲーム中でもPL、PCの行動にあわせてバランス調整を続けることで最適なバランスに近づける。
『システマチックに』→バランス調整をGMの熟練度に依存しないためには、システム側で半自動的に動く仕組みでなければならない。
というわけである。

さて、考えられるかな?

(以下、あまり整理されていない思考をあえて整理せずにだらだら書いています)
(読みにくいので、興味のない方は読んで不愉快になっても知りません)
ここで、そのツールとして『レベル』が出てくる。
しかし、PCのレベルとエネミーのレベルを正規化して対応とれるようにしただけは、まだまだだ。
なぜなら、PCのレベルとは「一般的な強さ」だけであって、正直高レベルでも弱いPCは作れるし、それに12レベルのPC1人と3レベルのPC4人の場合、合計は同じレベルだが、ゲームによって、どちらが勝つかはわからないといっても、強さは一方的だろう。
個人的に、アリアンなら4人のパーティが勝ち、ソードワールド(ロードスか?)なら12レベルの英雄が勝つような気がする。
つまり、あまり大枠すぎるレベルは意味がないのだ。

ならば、最近のFEAR系にある「体力は[最大攻撃力×かけたいターン数]。回避とか防御はPCより低めに」という各ステータスにおける指標はどうだ?
そこから適合するエネミーを探したり作り出したりすることはできるだろうが……さすがにセッション中に計算機叩きながらエネミーのステータスを作るのはセッション中断するよなぁ(苦笑)。

レベルによって、敵の強さの下限を設けて、セッション中に出た「最大ダメージ」に比例するような「追加HP」みたいなものを表として用意しておくか?
これならセッション前の準備もある程度簡単で、セッション中のPCたちの行動を見ながら、クライマックス入る頃には自動的にBOSSのHPがPCの強さに最適化されるような?
欠点として、シナリオ的に戦闘が一度でも行われないと意味がないことと、その戦闘中にクリティカル連発とかされて、正しいデータがとれないとやばいってことかなぁ。

う~ん、やはりぱっと出るアイデアには限界があるな、もう少し頭をひねってみるか。

by phirosu2 | 2007-12-13 02:08 | TRPG雑感 | Comments(0)
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