FEARが毎月配信しているWEBラジオ「ふぃあ通」(http://www.fear.co.jp/)に
「秘密の小部屋」というコーナーがある。
ふぃあ通自体は声優さんなどを呼んで新商品紹介が主なのだが、
この「秘密の小部屋」だけはご存知きくたけがMCとなって、
FEAR社員などをゲストにしてTRPGの濃い話をするという趣旨である。
今月の「秘密の小部屋」では、鈴吹社長がゲストとなり、
質問のお便りに答える感じだった。
お便りの内容は以下のようなものである。
「情報源のNPCが殺されてしまってシナリオが進まなくなってしまって困った」
鈴吹社長、きくたけ、そしてもう1人のゲストの駒尾真子さんがおっしゃったことは以下のような感じ。
●鈴吹社長
・ぶっちゃける。
「神の声」やNPCの台詞ではなく、GMからPLへの相談として「このNPC殺されると困るんだけど……」とぶっちゃける。
「物語をうまく終わらせるためのTRPG」には有効な方法。
・ペナルティを与える。
「重要なNPCを殺しちゃったんだから、その後の展開にペナルティがかかるのは当然」と考える。
こちらは「競技性の高いTRPG」には有効な方法。
TRPGの競技性というのは、シナリオに段階的な成功をあらかじめ設定しておくような感じ。
・要するに「セッションを面白くするため、失敗させないためにどうするか」という話。
●きくたけ
・「そのNPCは、PCの攻撃を片手で止めた」
咄嗟にNPCを超人にして殺されないようにしてしまう(笑)。
●駒尾さん
・先に目的を伝えてしまう(ぶっちゃける)。
シナリオで「ここに行きたい」と思っていたが、
行く方法を考えていなかったときは
周りのPLに相談する。
●今回のオチ(鈴吹社長)
・「はいはい。重要NPCが死亡したのでこのシナリオおしまい。じゃあ、次のシナリオやろうか」
1度失敗しても次があるので、失敗を恐れずどんどんやっていこう(笑)。
以上。
以下はフィロスの私見。
シナリオ崩壊なー。
「自由度の高いTRPG」「物語を作れるTRPG」をやろうとしていたら絶対に避けては通れない問題だよなー。
対策は社長が言ってるように「ぶっちゃける」のが有効だと思う。
フィロスも昔は「シナリオ崩壊したらGMの負け」みたいな考えだったことも一時期ある。
その頃はどうやったらPLが自分で判断したように思わせつつ誘導できるかと考えたり、
(あえて強い表現をするが)失敗ルートに行った時にどんなエンディングにするかとか考えていたものだ。
ただ最近は「三人寄れば文殊の知恵」というように、参加してくれているPLにぶっちゃけたり、
休憩時間に隣の卓にいるPLに相談して乗り切ることもある。
人間関係がまだ構築できていないコンベンションでも「今回予告」とかで
「今回のセッションの目的はここです」って最初に宣言しちゃうとそういうのがやりやすくなると思う。
「今回は、PC1がヒロインを悪漢から救出する話です」
「今回は、ダンジョンをひたすら潜るハッスラものです。物語はおまけです」
「今回は、シナリオクラフトなのでよくわかりません。でも泣ける物語にしたいです」
とかとか。
まあ、大切なのはGMとPLとの信頼関係をいかに築くかという話かも。
信頼関係みたいな大袈裟な表現じゃなくても「その日のセッションの目的」を共有するのが大事だと思う。
同じ目的のために頑張る仲間なら、信頼できるよね、ということ。