人気ブログランキング | 話題のタグを見る
VS鈴鳴姫
先日は魔獣戦線様(注1)でのセッションでした。

いやぁ、色々と仕込んでみるもんだなぁ。
やはり自分が目立ったセッションというのは面白いと思った一戦でした。

一緒に戦ったのは(いつも通り)3人。






なんでもできる異次元幽霊アンスールに守られた青年、スバル(http://www.trpg.net/online/majyuu/data/kight/RM03.htm#7)。

火の精霊緋華琉に守られた、達人級の演技力を持つ青年、晃(http://www.trpg.net/online/majyuu/data/kight/RM03.htm#8)。

そして正義のために超高速の拳をふるう、羽遠流格闘術の若き師範代、羽遠瞳(http://www.trpg.net/online/majyuu/data/hk/hk020.htm)。

あらすじは、本家様のログを頼ることで割愛。

では、感想。
仲間がお2人とも5回目の参加(注2)だったので、そろそろ指示されるよか自分で動きたいよな~と勝手に都合よく予想。
ゲーム的な面にあまり口出ししないように、今回はロールにリソースを割いてみました。
瞳もそろそろ次の変化のステージに行きたい感じだったのでこのタイミングは渡りに舟でした。

他のプレイヤーさんにもこちらの意図が伝わったのか、前回ご一緒したセッションでは「もうちょい自分で考えろ!」と言いかけた(苦笑)スバルのPLさんが、後半ではリーダーシップを発揮して進行してくれました。よかったよかった。

あと成功の下拵えとして、セッション前にGMの水無月さんに「今回の瞳のテーマ(注3)」を伝えておいたのが大正解!
もったいないぐらいのたくさんのパスをもらって、ディスプレイの前で狂喜乱舞してました(笑)。


さて、ここから口調も戻して今回のセッション内容とはちと関係薄い考察。

昨今は(FEAR式)ハンドアウト(注4)や物語的に美しいリプレイ等「GMの考えた物語を再現するセッション」が流行ってるように感じる。
しかし魔獣の場合は逆で、PC側から物語を発信することが可能なのではないかと感じた。

いわば逆ハンドアウトともいえる「PLからの物語発信」。
それをなし得るのは以下のような魔獣戦線独特なルールがあるからではないだろうか。

・現役PCは一PLにつき2PCまで。
・リアルで月日が経つと同時にゲーム内でも同様の時間が流れ、PCが年をとっていく。
・展開がステロ。

順番に根拠を述べていこう。

・現役PCは一PLにつき2PCまで。
これは、オンラインTRPGの中ではかなり特異なのではないだろうか。
PCが限られるおかげで、(当たり前だが)同じPCを使う頻度は増える。
当然、PCを使うときに何も考えずにプレイする人はいないだろう。
セッションという短い時間の前後に何があったのかを考えることが普通だ。
これが、PCが何十人もいるようなゲームでは、前後はとりあえずおいといてゲーム中のことだけ考えるようなことになりかねない。
悪く言えば、PCがゲーム中のみの「駒」のような存在になってしまう。
魔獣戦線にとってそれはない。
つまり、魔獣戦線では「現役PC数が少ないことにより、PCの設定を考える機会が多い」ということだ。

・リアルで月日が経つと同時にゲーム内でも同様の時間が流れ、PCが年をとっていく。
魔獣戦線が他のTRPG(注5)と最も違う点はこれだろう。
リアルで1年が経過すれば、ゲーム内でも1年が経過する。
3年前に15歳の中学生だったPCは、今は18歳の高校生になっている。
通常、PCの時間というものはGMやPLの都合によって変化する。
GMが物語を進めたいと思えばセッションとセッションの間に数ヶ月過ぎたことにすることもあるし、PLが違うセッションにPCを持ち込む際に年齢を増減させたりすることもあるだろう。
しかし魔獣戦線は違う。
GMが望まずとも、PLが考えずともPCは年をとっていく。
年をとるということは「何か」を経験していくわけだ。
PLとしては、少なくともフィロスは、その「何か」を無為なものにはしたくない。
どうせならセッションで役立つような、PCを成長させるような「何か」を経験させてあげたい。
つまり、他のTRPGに比べて魔獣戦線では「リアル時間に比例してPCが年をとることから、PCに何かを経験させたいと思うモチベーションが高くなる」といえる。

・展開がステロ。
そしてラスト。
水無月さんご本人も仰っているように、魔獣戦線は基本的にはストーリーが同じだ。
「魔獣が現れ事件を起こし、騎士がそれを退治する」
この単純な展開の中に、様々なストーリー要素が練りこまれるわけだ。
まあでも、基本的な展開が同じであることはPLも承知している。
GMとPLの共通見解があることで、そこに新たな要素をはさむ余地が生まれる。

例えるなら、手前味噌で非常に例としてあれなのだが、今回のセッション。
他のPLさんには伏せた様々な情報を水無月さんに明かしたメールを送ったとき、心の中で「これで総帥が電話かけてきて皮肉っぽいこと言われたら面白そうだなぁ」と半分冗談で思ってはいた(注6)。
いや、ほんとに。
そしたら本当に総帥が電話かけてきたから、いやはや、以心伝心っつーか、水無月さんの読心力には頭が下がる。
(実はアルカナのリリスが出てきたときも、一瞬いじられるかな?とは思ったが、今回活躍してないので、他のお2人にアルカナとのやりとりを譲ろうとしていたのである。まぁ、……お2人はアルカナに興味なさそうだったのと、リリスが瞳につっかかってきたので「あんなこと」にはなったわけだが(笑))

そんなわけで、「ステロな展開のおかげで、GMとPLの共通認識が増えて遊び(余裕)が増える。すると、考えていた設定とかを挟むことが可能になる」


以上のような理由により、魔獣戦線は「PLサイドからの物語発信」がしやすいと考えられる。
……まぁ、「PLからの物語発信」なんて、慣れたGMとPLとシステムならどんな状況でもやる「当たり前」のことだと自分は思ってるんだけど、意外と自分の当たり前が世の中の当たり前とは限らないからねぇ( ==)y-~~~
やりすぎるとGMの負担になるから、やりやすいからやったほうがいいってもんでもないしねぇ。
でもでも、自分の理想とする「GMとPLが一緒に作り上げる物語」には必要不可欠な要素なわけで。
やはり魔獣戦線にはまだまだ学ぶところが多いなぁ。
良いところはがんがん盗んでいくとしよう(お)。




(注1)魔獣戦線:水無月さんが作られたオンライン専用TRPG。
過去に誇っていたキャラ作成の自由度という点では最近カオスフレアに抜かれつつあるが、今回書いたように、まだまだ他のTRPGにないたくさんの魅力を秘めている。
現在、第10期後半メンバー募集中。
HPはこちら(http://homepage3.nifty.com/gensouyuugi/)。

(注2)5回目の参加:魔獣戦線の参加頻度は大体年2~4回が多い。
5回目ということは3年目ぐらいで、もう初心者は抜けて中堅ともいえる頃合だろう。
ちなみにフィロスは26回。
……思えば遠くまできたもんだ(遠い目)。

(注3)瞳のテーマ:羽遠瞳は正義をかざして戦っている。
しかし、それは実は親や姉などから聞いたままの「受け売りの正義」だったりする。
というのが瞳作成当初から考えてあったネタの1つ。
そろそろ瞳もいい年なので、将来を見据えていいかげん「自分自身の正義」を見つけてほしいな~というのがPLの考え。
今回のセッションは、その始まりとなるもの。
水無月さんに上記のような意図をあらかじめお伝えしてからセッションに臨んだのだ。
これが成功の秘訣っ。

(注4)(FEAR式)ハンドアウト:FEAR式というと語弊があるかもしれない。
ゲーム開始時に、キャラクターにかなり強力な設定を付加するためのハンドアウトのことをさしている。
それによってPCは世界でただ1人の英雄だったり、魔王の弱点となる力を持っている主人公になったりする。

(注5)他のTRPG:ここでいう他のTRPGとは、オンラインTRPGだけではない。
オフライン、オンライン含んだかなり広範囲のTRPGの中でもこのような特徴をもつものは珍しいものだと思う。


(注6)総帥の電話:普段は円卓の騎士の総帥は電話などかけてこない。
直接現れることがほとんどである。
それに、騎士への連絡は専用NPCがいるので、よっぽどのことがないと総帥は出てこないはずなのである。

by phirosu2 | 2008-10-14 00:19 | 魔獣戦線 | Comments(0)
<< グリフさんGMなNW2(注0) 封印されし遺跡 >>


このページ内における「ラグナロクオンライン」から転載された全てのコンテンツの著作権につきましては、運営元であるガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社と開発元である株式会社グラヴィティ並びに原作者であるリー・ミョンジン氏に帰属します。
(c)2005 Gravity Corp. & Lee Myoungjin(studio DTDS). All Rights Reserved.
(c)2005 GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
なお、当ページに掲載しているコンテンツの再利用(再転載・配布など)は、禁止しています。