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VS封氷姫
【TRPG感想】
先日は魔獣戦線で水無月さんがGMの魔獣戦線(注1)でした。

いやはや、魔獣戦線やってもう結構経つけど、これほど面白かったセッションはそうはなかった。
そう言い切れるほどに面白い、そして興味深いセッションでした。

色々と初めてのこともたくさんあったし、ね。




◆キャラクター紹介
■名前(PL名):琴音有希(コトオト・ユウキ)(雲)
性別/年齢/種族:女/?/魔界の王女
クラス:魔術師
ゲーム的特徴:
空間使い、瞬間移動能力者。
魔界の王女様だが、一時期邪神に身体を乗っ取られたりしていた。
今は邪神を抑え込んでいるが、戦闘中にはその力を使ったりする。

息をするように使う瞬間移動が何度見ても鮮やか。
戦闘に封印に活躍する。
弱点もきっちり見つけるあたり、本当に頼れる人だ。

だが今回の真骨頂は、むしろ戦闘後にあった……詳しくは粗筋で。

ロール的特徴:
前回も素晴らしいロールプレイだったが、今回はさらにその上を行く。
この人の天井は一体どこにあるんだ?(笑)

瞳と同じく「誰も死なせない」と口に出すが、叶わない願い。
そして目の前で命が消えた時……いやー、面白かった(笑)。

ちなみに邪神が表に出てきているときを「黒有希」、
そうでないときを「白有希」と呼ばれている。

その他:
ロール面でもゲーム面でも頼れるベテランPLの雲さんです。
前回は全面的にフロントをお願いしちゃったので、今回はフィロスも頑張ってみましたが、いかがだったでしょうか。
毎回次が楽しみになるような引きを作るGM力を見習いたいです。

■名前(PL名):流山悠香(ナガレヤマ・ユウカ)(ラルセト)
性別/年齢/種族:女/22/竜の血を引く人間
クラス:悪魔
ゲーム的特徴:
西洋風の竜に変化する力と、炎や風などの自然を操る力を持つ。
部分変化もできるので上手く使うと応用が効きそう。

彼女が6ゾロで大ダメージを出してゲームの流れを決めてくれた。
……あれ、前回も同じこと書いてなかったか?

ロール的特徴:
クールに見えて中に熱い情動を持っている。
やっぱりツンデレじゃないか(笑)。

ちょっと偽悪っぽいところも萌えポイントかもしれませんね。
フィロスは嫌いじゃないですよ。

でもまあ、今回の目玉は戦闘後だったんですけどね(遠い目)。

その他:
新人PL、セッション2回目のラルセトさんです。
相変わらず喋り方が落ちついてるので新人っぽくない。
っていうか、そもそも新人は戦闘後にあんな動きしない!(笑)
やっぱりTRPG修羅だったんじゃないかとフィロスは感じました。

■名前(PL名):羽遠瞳(ウオン・ヒトミ)(フィロス)
性別/年齢/種族:男/31/犬妖怪の血を引く人間
クラス:戦車
ゲーム的特徴:
目にもとまらぬ高速体術と雷使いになれる変身がウリ。
今回も瞳は役に立たなかったが、裏で色々と助言することで助けになれたかなーなんて。
それでも弱点一個完全にスルーしてたんで悔しい思いはしましたが。

ロール的特徴:
安定の瞳節。
しかし、似たようなことが3人揃うとこうも面白いのか。

そして戦闘後の事件は(以下略)。

その他:
はい、ここまで読んだ方はお気づきでしょうが、なんと今回の魔獣戦は前回フィロスが参加した魔獣戦と完全に同じ面子です。
なかなかないですよ。
それによってかなり密度の濃いセッションができました。
いや~、楽しかった!!

◆粗筋
魔獣戦線はログが公開されているので、ぜひそちらもご覧ください。
というか、今回のログは本当に読む価値ありますよ。
特に魔獣戦線やったことある人はぜひ。
「魔獣戦線はこんなこともできるのか」と驚いてください。

日付が変わるんでリンクは二つ。
一つ目の22時からセッション始まってます。
http://www.kazagakure.net/~server-admin/irc-log/maju-butai/20140308-TRPG.txt
http://www.kazagakure.net/~server-admin/irc-log/maju-butai/20140309-TRPG.txt

同時刻の雑談ログはこちら。
http://www.kazagakure.net/~server-admin/irc-log/maju-sensen/20140308-TRPG.txt
http://www.kazagakure.net/~server-admin/irc-log/maju-sensen/20140309-TRPG.txt

■登場
前回「瞳が遭遇戦するが川がない→有希が助けにくる」というアクロバティックな登場フェイズでした。
しかし!
今回はさらにその上を行く。
驚異の3人遭遇戦(笑)。

有希が魔獣と遭遇→演出で敗北して気絶。
そこに瞳が到着→魔獣戦闘で調査→演出で敗北して気絶。
気配を察知して悠香が登場→気絶した二人を抱えて離脱。

凄まじい連携プレイ(笑)。
初心者は真似しちゃいけない劇薬っすね。

■邂逅フェイズ
普段なら神社とかに集合するわけなんですが、今回は全員集まっているのと怪我人がいることもあり、病院が集合場所に。
連絡員さんが後から来るという恐らく初めての変則処理(笑)。

寝ている有希が目を覚ますと瞳が登場して、そこに悠香が登場してお約束展開。

悠香「お取り込み中?」
瞳「いやいやいや。違うよ、なぁ?」
有希「いやいやいや。うん、そうそう」
悠香「以心伝心って感じね」

この辺り、PL3人の裏での相談と阿吽の呼吸が光ります。
ちなみにフィロスは爆笑しながらタイピングしてました(笑)。

■調査フェイズ
調査の結果……てか一部戦闘フェイズに明らかになったこともありますが、感想の都合上まとめます。
今回の主題は魔獣の顛末よりも、その先にあるので。

・ある文学少女と生徒会長君が付き合っていた。
・それを妬んだ副会長さんは、文学少女を階段から突き落として入院させ卒業式を欠席させる。
・副会長さんは会長を呼び出して告白するが玉砕。
・副会長さんは魔獣化して「卒業なんて、このまま別れるなんて嫌だ。今を永遠にしたい!」と願い、時間停止能力と氷操作でもって学校を氷漬けにした。

ってことでした。
弱点も一つ明らかになり、もうひとつはよくわからないままでしたがとりあえず時間切れなので集合フェイズへ。

■集合フェイズ
戦闘や調査で体力が減っているのに強がる瞳と回復するためにお説教をする有希。
気を操作して力をもらうため、有希の手を握ってじっとする瞳。

瞳「……ありがとう」
悠香「終わった? いつまでも二人でイチャイチャしてないで、魔獣倒しに行きましょ」
瞳「いちゃいちゃしてねえよっ」
有希「い、イチャイチャじゃないって!」

というテンプレ展開をしつつ、戦闘のために学校突入です。
……ここまでは平和だったなー(遠い目)。

■戦闘フェイズ
最初は正体を隠したままの副会長さんをあぶり出し。
正体がばれてから、熱い心を持った騎士3人のスーパーお説教タイム。

有希「やりすぎだよ。これじゃ自分で叶わない恋だって認めるようなものじゃない」
悠香「甘ったれるな。魔獣になるぐらいの意地があるなら、なんでもっとくらいつかない!」
瞳「お前が本当に欲しかったのは永遠なんかじゃないだろ? 彼と一緒に歩む未来が欲しかったんじゃないのかよ!」
副会長「何よ、勝手に善意を押し付けて! あんた『たち』は一体何者なのよ!」

普段なら瞳だけを相手に「お前は一体何なんだ」という敵の台詞がちょっと違っていてこれも面白い(笑)。

結論、戦闘は勝利。
初手で悠香ちゃんが6ゾロを出して一気にダメージを与えました。
そのおかげで弱点ひとつわからないままでしたが勝つことができました。

しかし、事件は戦闘終了後に起きたのです。

調査フェイズで文学少女に「生徒会長を助けてくる」と約束した有希。
戦闘開始直後に「副会長も救ってみせる」と豪語した有希。
その目の前で、敗れた副会長は少しずつ塵になっていきます。
副会長の語る悲しい恋物語を聞く有希と、それを見守る瞳。
アルカナの襲来を警戒する悠香。
そして10分にもわたる独白はついに終わりを……。

副会長「結局、わたしは滅びるのね」
副会長「でも、わたしは後悔してない」
副会長「(にやりと笑う)だって、生徒会長君も一緒だものっ!!」

そう、彼女は自分がとどめをさされた瞬間に生徒会長君にも致命傷を負わせていたのでした。
すぐに気付くことができれば騎士ならば蘇生できたであろう傷も、10分も放置してしまったので時すでに遅く。
2つの命が失われた瞬間……。

有希が突然副会長の死体を丸齧り。
止めようとする瞳をおちょくるように背後をとる。

黒有希「食事中だぜ、邪魔すんなよひとみん♪」
瞳「てめえ、誰だ!」

瞳が戦闘態勢をとろうとした瞬間、竜形態のままだった悠香がその全力でもって変貌した有希を気絶させにかかる!

悠香の中の人「とりあえず全力かな」
有希の中の人「う~ん、このままだと残り体力的に勝ち目ないなー」
瞳の中の人「へへへ、有希代官様、ここに『お人よしの瞳がかばう』という切り札がありますぜ」
有希の中の人「戦闘前に力貸したしね、お願いしよかな♪」

というわけで、変貌した黒有希は元の白有希の声色を使って瞳を盾に。
瞳もそれを理解しつつ、でも騎士同士をぶつけないためにカバーに。
魔獣戦線史上稀にみるセッションでのPVPです。

結果は!

なんと!!

有希が1ゾロ!!!(笑)
この結果に雑談チャンネルで全員大爆笑でした。

瞳を盾にしたはずの有希は逆に瞳をかばい気絶。
悠香はもやっとした気持ちを抱えつつも、瞳に有希を託して退場。
残された有希を抱え、瞳も退場しました。

■退場フェイズ
悠香は「弱い人って嫌い」と自分のことなのか、仲間のことなのかわからない台詞で未来への伏線を。

瞳は、有希を看病しつつ、自分も疲れで寝てしまう。

有希が目覚めると瞳が横で寝落ちしている。
優しく労わるような台詞をかけつつ、それでも悪戯をするような……。
白有希なのか黒有希なのかわからない演出をしつつ、瞳の前から姿を消すのでした。




◆反省と考察
ロール:5点
ゲーム:4点
ストーリー:4点
ボーナス:5点

ロールは満点。
むしろさらに限界を超えて加点。
これほど面白く身震いがしたセッションはいつぶりだろう。
GMの用意したシナリオの上でPCがそれぞれ主張してひとつの物語を作り出す、素晴らしいゲームだった。

ゲームも結果的に十分な力を残して勝利しているが、やはり魔獣では弱点探してなんぼでしょ。
満点には届かず。

ストーリーもかなりいいところいってたけど……。
これに満点はつけられない。
なぜならフィロスはハッピーエンド主義だから。
正直満点つけたいぐらい楽しかったんだけど、ね。

ボーナスはロールの溢れた点数とストーリーを満点にできなかった分を入れて5点で。

○良かった点
・素晴らしいPLさんに感謝!
・繰り返しゲーム、つまりプチキャンペーンだよね。

○悪かった点
・生徒会長君を救おうと思えば救えたな~。

では個別解説

・素晴らしいPLさんに感謝!
当然GMである水無月さんのシナリオありきではあるんだけど。
やはり今回のセッションは雲さんとラルセトさん抜きではありえなかったわけで。
雲さんはエスパーみたいにフィロスの欲しいリアクションを返してくれるし、ラルセトさんはそこで鋭い突っ込みを入れてくれる。
ぶっちゃけると、戦闘前までは前回と似た感想だった。
だが!
戦闘後のPVPからがさらにすごい。
正直二人の熱いやりあいに対してフィロスはついていくのが精一杯でした。
拙いフィロスの実力で場を白けさせないかって恐怖を感じたぐらい、どうなるか先が読めない展開。
まるで侍同士が真剣でわたりあっているかのような、一瞬でも気を抜くと大怪我しそうなチリチリヒリヒリとした快感でした。
フィロスがロールで、様子見ではないシチュエーションで後手に回るなんて久々だったんだぜ。

・繰り返しゲーム、つまりプチキャンペーンだよね。
今回の奇跡的なセッションはそもそも「同じPCが連続で集まった」ことが大きく寄与していると思う。
優先度制度(注2)のおかげで2人同じPCになることはままある。
しかし、3人全員同じってのは珍しい。
連続(注3)で同じPCがそろうのは恐らく初ではないだろうか。
なんだかんだいいつつ同じ面子でやると色々掘り下げられるんで面白い。

魔獣戦線は元々同じPCを使いつづけるというキャンペーン的要素を含んでいるわけだが、
今回は「同じ組み合わせ」「連続」というさらなるキャンペーン的要素が加わったおかげで面白い展開になる下地ができたと言えるだろう。

・生徒会長君を救おうと思えば救えたな~。
弱点は正直難しかったので諦め(爆)。
だが、戦闘後の生徒会長君は救おうと思えば救えた命だった。
水無月さんの演出を見ながら、なんか違和感を感じてはいた。
(結果的には、生徒会長君の様子を意図的に描写から抜いていたわけだ)
だがフィロスはあのタイミングで動けなかった。
なぜなら、魔獣が滅びるタイミングで有希がどうなるかわからなかったからだ。
すでにこの段階から「先が読めない、真剣ロールのわたりあい」は始まっていたのだ。
一瞬でも有希から目を離したら、決定的なシーンに対応できずに後悔するような気がしていた。
そんなわけでロールの優先度として有希を優先したのでした。

まあでもGMがきちんと質問していたように悠香の行動枠は空いていたな、と。
違和感に気づいていたならそれを裏で発言することで悠香に確認してもらうことはできただろうな、と。

多分俊也なら滅びる魔獣には目もくれずにまだ救える命を冷静に救ったんだろなー、なんて。
俊也は1万人を救うために9999人を犠牲にできるやつなんで。
瞳の場合、似たような質問をしたら「命の数を比べるなんてできねえよ!」って逆ギレする(笑)。



というわけで、今回は大変楽しいセッションでした。
う~ん、やはり感想だけでは面白さが伝わらないな。
ぜひとも公開ログとその雑談ログを読んでほしいところ。

まだ興奮冷めやらぬ状況だけれど、頭冷やしたらこれを「誰でもできるようにする」テクニックにできないか分解してみたいところだわ。







(注1)魔獣戦線:水無月さんが同名のサイトで運営中のオンライン専用TRPGシステム。
非常に高速、かつ柔軟性の高いシステム。
そしてリアル年月が経つと同じように世界の時間が進むので、長くゆっくり遊べるシステム。

気になった方はこちらからどうぞ。
http://homepage3.nifty.com/gensouyuugi/
定員制ではあるが、4月から新規募集がある、はず。

(注2)優先度制度:魔獣戦線の参加ルール。
魔獣戦線は1回にPL3人と決まっているので、溢れるPLが出る。
溢れた人は優先度+1されて、次回に優先度が高い順に参加できる。
一度セッションに参加すると優先度は0に戻る、という仕組み。

理論上では、全てのセッション告知に全員が参加希望を出せば、毎回同じ面子になるはずだ。
なぜなら優先度は毎回+1なので、一緒に参加した面子はずっと同じ優先度になるからだ。
だがまあ普通はそうはいかない。
個人個人の予定が絡んでくるから。

そんなわけで今回のケースはかなりレアケース。

(注3)連続で揃う:厳密には連続ではない。
上記優先度のルールを見ればわかるが、途中に数セッション挟まっている。
ここでいう連続とは、フィロスが参加したセッションという意味で連続と言っている。
by phirosu2 | 2014-03-10 00:00 | 魔獣戦線 | Comments(0)
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